私の彼氏は「モラハラ彼氏」かも？モラハラの定義や自分を守る方法とは

モラルハラスメントは、通称“モラハラ”と呼ばれています。

社会問題として最近よく聞かれる言葉ですが、意外とあなたの身近にも潜んでいる可能性があります。

恋人から傷つくようなことを言われた経験はありませんか？その発言、実はモラハラかもしれません。

今回は、モラハラの中でも恋人間での問題について、モラハラ彼氏の種類や特徴、付き合ううえでのポイントなどを詳しく解説します。

「モラハラ彼氏と別れられない…」と考えている方も必見です。彼氏からのモラハラに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

モラハラ（モラルハラスメント）とは？

まず、モラルハラスメントとは、どのようなことを指すのでしょうか。

厚生労働省によると、以下のように定義されています。

モラルハラスメントとは、言葉や態度、身振りや文書などによって、働く人間の人格や尊厳を傷つけたり、肉体的、精神的に傷を負わせて、その人間が職場を辞めざるを得ない状況に追い込んだり、職場の雰囲気を悪くさせることをいいます。パワハラと同様に、うつ病などのメンタルヘルス不調の原因となることもあります。
引用：厚生労働省「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳」

上の文章にあるように、家庭内（夫婦関係）や職場などでモラハラに悩む人も多いですが、彼氏からのモラハラに悩んでいる人も少なくありません。

また、モラハラは目に見える暴力や暴言と違って、精神的に傷をつけることを指すので、その認定がわかりにくいのも特徴です。

精神的に苦しい思いをしているのに、自分自身では気付けないこともあるので、できるだけ早い段階でモラハラに気付き、何かしらの対処をすることが求められます。

モラハラとパワハラの違い

モラハラとは別に、パワハラという言葉もよく耳にしますよね。

どちらもハラスメントではあるものの、それぞれに違いがあるので、まずは言葉の意味を理解しておきましょう。

パワーハラスメントは、以下のように定義されています。

パワーハラスメントとは、職権などのパワーを背景にして、本来の業務の範疇を超えて、継続的に人格と尊厳を侵害する言動を行い、就業者の働く関係を悪化させ、あるいは雇用不安を与えることをいいます。
引用：厚生労働省「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳」

上記の通り、パワハラは職場などで起きる行為がほとんどです。

一方でモラハラは、家族や恋人といったフラットな関係で起こることが多く、起きる場所も問いません。

また、パワハラは身体の暴力行為も含まれるのに対して、家族・恋人間の暴力はDVになるので、モラハラには含まれないなどの違いもあります。

モラハラの種類

一言でモラハラといっても、いくつかの種類があります。今回は、代表的なものを3つ紹介します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

モラハラの種類①言葉によるもの（暴言・人格否定）

言葉によるモラハラは、相手の立場が弱いことを理由に、言葉で圧をかけて相手を精神的に追い詰めることを指します。

恋人関係において、言葉によって自分のほうが上の立場にあることを刷り込ませ、洗脳してこようとする彼氏には要注意です。

お金や生活面など自分のほうが優位にあることを利用し、高圧的な言葉で彼女や彼氏を見下す行動に出ます。

実際に収入は彼のほうが多いなどの事実があると、その問題を受け入れてしまい、知らぬ間に言い返せず傷つく可能性があるので、気をつけましょう。

彼氏から受けがちな言葉によるモラハラ

具体的な言葉によるモラハラとしては、以下のとおりです。

よく人をバカにした態度をとる、言葉を使うような人は、人を見下したいという気持ちがあります。

そのような態度をとることで人を下げ、自分のほうが上の立場であることを強く主張しようとしているのです。

また、気分屋で自分の意見を強く主張してきます。それを指摘すると、攻撃的な態度で逆ギレしてくることもあります。

モラハラの種類②態度・行動によるもの（無視・暴力的な態度）

言葉だけでなく、態度や行動・表情にもよくあらわれることが多いです。

それは恋人だけでなく、店員さんや街ですれ違った人など矛先はさまざまです。

普段から怒りっぽい逆ギレしやすいといった人には、注意する必要があります。

今は自分に向けられていなくても、いつ態度を変えてくるかわかりません。

彼氏から受けがちな態度・行動によるモラハラ

具体的にありがちな態度・行動としては、以下のとおりです。

モラハラ彼氏は、一度不機嫌になると無視してきたり、睨んできたりと空気が悪くなるようなことをしてきます。

「悪いのは私だから…」などとネガティブに捉えてしまうかもしれませんが、冷静に考えてそのような態度をとることは、普通の恋人関係ではありません。

好きだからといって、彼に流されて洗脳されないよう、落ち着いて考えましょう。

モラハラの種類③経済的なもの（生活費の負担を強いる・浪費癖）

続いて、経済的にモラハラをしてくる場合についてです。

これは、特に男性のほうが女性よりも収入が多い場合や、同棲をしているカップルなどで起こりやすいです。

経済的に差があるのは仕方のないことですが、それを理由に相手のことを想っているとは思えないでしょう。

彼氏から受けがちな経済面のモラハラ

経済面でのモラハラは、収入の差によって起こるケースが多く、具体的には以下のとおりです。

相談せずに大金を使って、あなたに迷惑をかけるという行動にも注意が必要です。

あなたのことを下に見ていたり、関心がなかったりする可能性があります。

それを指摘すると必要以上に逆ギレされるのも、モラハラと言っていいでしょう。

モラハラ彼氏に当てはまりがちな5つの特徴

最初は人当たりが良く、優しいのもモラハラ彼氏の特徴です。

なかなか気がつくのは難しいかもしれませんが、事前に特徴を知っておけば、はやめに対応できるかもしれません。

知っておきたい、モラハラ彼氏に当てはまりがちな特徴5つを紹介します。

それぞれを具体的に見ていきましょう。

プライドが高く、ちょっとしたことでも不機嫌になってしまう

性格として、プライドが高く、自分の意見以外は通したくないという傾向にあります。

デートをしているときにすぐ不機嫌になってしまうと、楽しい気分が台なしになってしまいますよね。

もともと自分に自信がないためにプライドが高く、他人に厳しいのがモラハラ彼氏の性格の特徴です。

相手には厳しいのに、自分にはとても甘く、自分のことは何でも許してしまう子どもっぽい性格であることが多いようです。

さまざまなことに対してマウントをとりがち

シチュエーションはさまざまですが、ことあるごとに「だから君は」「どうせ○○でしょ？」というような相手を下げる発言をして、マウントをとってくるのもモラハラ彼氏によくある行動です。

冗談半分で笑いあえれば良いですが、毎日毎日そのようなことを言われ続けていると、不愉快を通り越して精神的苦痛になっていくことでしょう。

あなた以外の人間には対応が丁寧（外面が良い）

モラハラ彼氏の特徴としてよくあるのが、彼女に対してはモラハラ行為をするのに、自分の友達や家族には良い人という印象を与えているケースです。

きっと付き合う前は、あなたにも紳士的で優しい男性だったのではないでしょうか。

周囲からしたら良い彼氏を演じているので、なかなか周りには気付いてもらえないことが多いです。

このように、自分が何をしても悪者にならないような環境を作るのが上手なモラハラ彼氏ですが、あなただけが問題を抱え込んではいけません。

周囲に相談し、はやめに対処することも大切です。

会社など家庭以外の場所でストレスが溜まっている

モラハラ彼氏は、会社やほかのコミュニティでは性格の良い男性でいる傾向があります。

仕事や人間関係がうまくいかず、自己肯定感が低いためにストレスが溜まってしまい、彼女にモラハラという形でストレスをぶつけているのです。

ストレスが少ないときは彼女に対しても優しくできるのですが、強くストレスを感じると心に余裕がなくなり、再びモラハラをしてくる可能性が高いといえます。

あなたを束縛したがる

彼女を独り占めしたいという考えがいきすぎてしまい、その独占欲や嫉妬からモラハラへと発展する人も少なくありません。

そのような男性は、モラハラすることによって彼女はほかの人のところへ逃げないようにするため、言葉や態度がついきつくなってしまうのです。

自分本位に彼女を束縛し、あなたも行動を狭められてしまう可能性が高いです。

なぜモラハラをするの？モラハラ彼氏が内面に抱えがちな弱点

そもそもなぜ恋愛において、好き同士なのにモラハラをしてしまうのでしょうか。

人によって原因はいろいろありますが、彼が内面にトラウマを抱えている、自己肯定感が低いなど、何かしらの弱点や劣等感を抱えていることが挙げられます。

一部の例として、ここでは4つの例を紹介します。

自己肯定感が著しく低い

モラハラをする人はプライドが高く、完璧主義であることから自己肯定感が高く思われがちですが、本当はその真逆であることが多いです。

自己肯定感が普通の人よりも著しく低いために、周囲の自己肯定感を下げて、必死に自分を肯定しようとしているのです。

本当に自己肯定感が高ければ、周囲のことはあまり気にならないはずですよね。

自己肯定感が低い人は、「この人なら許してくれる」と思った相手に攻撃的になる傾向があります。

そのため、恋人という甘えられる存在の人に、そのような態度をとってしまいやすいようです。

自制心が弱く、自分に甘い

通常の感覚であれば、自分の彼女に対して強気な発言をする、傷つけるようなことは絶対に言わないはずです。

一方で、モラハラ彼氏は自制心に弱く、自分に甘いため、強気な行動や束縛したいという気持ちが抑えられなくなっている傾向があります。

「彼女にこんなこと言う自分はおかしい」という自覚すらないはずです。

わかりやすくいうと、自分の気持ちを我慢できない子どもっぽい性格であるといえます。

依存させて愛情を一身に受け取りたいと考えている

彼女を独り占めしたいという気持ちがいきすぎてしまい、モラハラへと発展する人も少なくありません。

そのような男性は、モラハラすることによって彼女がほかの人のところへ逃げないようにするため、言葉や態度がきつくなってしまう傾向があります。

かなり自分本位な考え方で彼女を束縛することにより、自分に依存させ、愛情を一身に受け取りたいと考えています。

結果的に彼女の気持ちは後回しで、行動範囲も狭めてしまうのです。

純粋に性格に難がある

これまで解説してきたように、自分が間違っていることに気がつかないのがモラハラ彼氏の特徴です。

理由は、幼少期の家庭環境によるものや、過去の恋愛でうまくいかなかったことなどさまざまですが、彼の心の中に何かしらのトラウマがあると考えて良いでしょう。

彼氏の気持ちに寄り添えても、自覚症状がないので、そのような性格を直すのは非常に難しいです。

モラハラ彼氏から自分を守るためのポイント

もしあなたがモラハラをされている場合、しっかりと自分自身を守ってあげることが大切です。

お互いにつらい思いをし続けることになってしまうので、「理解して話し合えば改善するかも」「私が我慢すればいいんだ」などと考えることはやめましょう。

モラハラ彼氏と向き合い、自分のことを大切に守るためのポイントを4つ紹介します。

それぞれを具体的に見ていきましょう。

彼氏との生活をほかの人に話し、世間一般とどのくらい歪んでいるかを知る

「もしかしてモラハラかも…」と感じたら、まずあなたの周りに相談し、第三者からの意見をもらうことをおすすめします。

モラハラ彼氏との生活は、他人から見ると異常でも、あなたは彼のことが好きなので気付いていない可能性があります。

「あれ？」と思ってからはやめに対処できれば、あなたも深く傷つかずに済むでしょう。

自分が嫌な思いをしていることを彼氏にしっかり伝える

彼氏のモラハラ行為に嫌気がさしたら、自分が嫌な思いをしていることを伝えましょう。

「いつどんなときに何を言われた」「こんなことが嫌だったからやめてほしい」などと落ち着いて話せる時間を設けて、思い切って伝えてみてください。

すぐには直らなくても、自覚症状をもつことで、改善に向けて少しずつ努力してくれる可能性があります。

ただ、そのときに彼氏が傷つけられたと、逆上してしまう可能性もあります。

同時に「お前が悪い」と言われる可能性もありますが、モラハラ行為に関して悪いのは彼氏です。

嫌だと思ったら、気持ちを我慢することはやめましょう。

彼氏と大事な話をするときは第三者がいる場所でする

彼に自分の気持ちを伝えるときは、第三者がいる場所がおすすめです。

二人きりだと口論になってしまい、結局モラハラ行為をされてしまうかもしれません。

モラハラ彼氏は世間体を気にするため、彼が気持ちを少しでも制御できるような環境で話し合いをすることにより、落ち着いて話を聞いてくれる可能性が高くなります。

共通の友人や彼氏の周りの人に暴露することを検討する

自己肯定感が低く、甘えられる彼女にだけモラハラ行為をしている彼氏の場合、周囲に知られた途端にモラハラが直る可能性があります。

周囲には、良い人を装っているモラハラ彼氏に効果的な方法です。まともな友人であれば、彼に注意をしてくれることでしょう。

しかし、この行為は、彼の気持ちを逆なでしてしまう可能性があります。

相談する前に一度自分の中で検討してから、信頼できる人にだけ真剣なトーンで相談するようにしましょう。

モラハラ彼氏と向き合い改善する方法

モラハラ彼氏と別れたいと思っても、楽しかった思い出や愛情で、すぐに別れを決断できないという人も多いでしょう。

何度気持ちを伝えてもうまくいかないのであれば、改善は難しいかもしれません。

しかし、彼と向き合っていきたいと考えている方に、まず試してみてほしい方法を3つ紹介します。

彼氏の気持ちを理解しようとしてみる

彼のモラハラ行為も、あなたへの愛情ではあります。

彼自身も、モラハラを自覚しているなら直したいと考えているかもしれません。

あなたへの愛情が正しい方向に向くように、一度彼の気持ちを理解しようとしてみましょう。

ただし、「私が悪かったんだ」「彼は私のことが好きなんだ」と、歪んだ方向にならないよう気をつけてください。あなた自身が自分を守ることが第一です。

考えた結果、彼の気持ちが理解できない場合は、あなたから別れを決断するきっかけにもなるでしょう。

一方的ではなく対等な関係につながるコミュニケーションを心がける

モラハラ彼氏は、一方的にあなたのことを見下したような行動、発言をしてきます。

あなたと彼はあくまでも恋人関係なので、立場は対等であるべきです。

おかしいことはおかしいと言える関係性になれるような、コミュニケーションを心がけましょう。

そのためには、あなた自身が自分を大切にして、自立することが大切です。

彼のペースに飲み込まれず、自分の意見をもって彼と接するようにしましょう。

カウンセラーなどに相談する

周囲に相談できる人がいない場合など、専門カウンセラーなどに相談してみるのも一つの手段です。

自分の気持ちを整理するきっかけにもなり、的確なアドバイスをくれるでしょう。

自治体が運営している「配偶者暴力相談支援センター」なども、活用してみてはいかがでしょうか。

モラハラの態度が改善しない場合の別れ方

あなた自身も改善を試みたけれど、彼の態度が変わらなかった場合は、きっぱりと別れを告げましょう。

お別れすることは悲しいですが、あなたがこれ以上苦しまないようにするための前向きな決断です。

モラハラ彼氏の態度が改善しない場合の別れ方を5つ紹介します。

それぞれを具体的に見ていきましょう。

別れを切り出すときは極力二人きりの場所ではなく、第三者に同席してもらう

あなたがモラハラ彼氏との別れを決断しても、二人きりの場所で突然別れを伝えることは、やめておいたほうが良いでしょう。

彼もその状況に理解が追い付かず、あなたを傷つけるかもしれません。

別れを切り出すときは極力二人きりの場所ではなく、モラハラの状況を理解している第三者に同席してもらうことをおすすめします。

彼も人に見られていると思えば行動を制御でき、第三者は客観的にあなたの背中を押してくれることでしょう。

二人きりの場で別れを切り出すポイント①自分が悪いていで別れを切り出す

モラハラ彼氏は、何でもあなたを悪者にする傾向があります。

その状況を逆手にとって、「全部私が悪い」「私がこうだからいけないんだ」と言って、それを理由に別れを告げましょう。

向こうからそっと距離を置かれるかもしれませんが、相手のプライドを傷つけずに別れられます。

もしモラハラ彼氏が別れたくないと言ってきたとしても、別れるという姿勢を崩さないようにしましょう。

「慰めてくれたら見直すな…」という気持ちは捨てて、別れたいと強い意志を主張しましょう。

二人きりの場で別れを切り出すポイント②時間をかけて別れを伝え続ける

一度別れを告げただけでは、彼もなかなか納得してくれない可能性があります。

いろいろと理由をつけて、あなたと別れたくないと説得してくるでしょう。

しかし、それに流されてしまっては、あなたが再び傷つく可能性があります。

「彼に傷つけられたから別れたい」という強い意志をもって、何度でも別れを伝え続けましょう。

二人きりの場で別れを切り出すポイント③距離を置き続け自然消滅を待つ

なかなか一度で彼と別れられない場合は、理由をつけて少しずつ距離を置き続けましょう。

彼自身も冷静に気持ちの整理ができ、あなたの気持ちが自分に向いていないと思えば、恋愛感情も冷めてそのまま自然に別れられる可能性があります。

時間はかかってしまいますが、彼と対面しなければモラハラの状況を避けられるので、あなた自身の安定を優先できる良い手段でしょう。

別れる場合はすべての連絡手段を断つ

別れを告げたあとは、モラハラ彼氏からの連絡は一切断ち切りましょう。

例えば、LINEやメール、電話番号、SNSでつながっているのであれば、ブロックをするなどきっぱりと連絡を取らない状況にするのが良い手段です。

モラハラ彼氏は、自分自身がしてきた行為を反省して、連絡を取ってくることが多いです。

しかし、あなたも傷ついて別れを決断したので、彼のことを簡単に信用してはいけません。

【まとめ】モラハラ彼氏かな？と思ったら自分を守りながら今後のふるまいを考えよう！

今回の記事では、モラハラの種類や特徴、モラハラをしてくる彼氏との付き合い方や別れ方などについて紹介しました。

恋人とはお互いのことを尊重しあって、楽しいことを共有したいですよね。

モラハラ彼氏はあなたのことを傷つけるだけでなく、大切な時間も奪ってしまいます。

もしモラハラ彼氏と付き合っている方は、別れを決断するのも重要なことです。

別れはつらいことですが、自分が自分らしく、幸せでいることを最優先にしてみましょう。