一般的にバックと呼ばれる後背位は、セックスのなかでも人気のある体位なので、試したことがある人も多いのではないでしょうか。
後背位は基本のやり方以外にも、さまざまなバリエーションがあります。
この記事では、後背位のやり方やバリエーション、後背位で気持ち良くセックスするコツなどを解説します。
大好きなパートナーと、後背位でのセックスをこれまで以上に楽しむための参考にしてみてください。
後背位(バック)とはどんな体位?
後背位とは、四つん這いになった女性に、男性が後ろから挿入する体位のことです。
ほとんどの動物の交尾が後背位で行われることから、後背位でのセックスをすると、野性的な感覚を味わえるという声が聞かれます。
男性は、女性を後ろから攻めることで征服感を味わえ、女性は好きな男性から支配されている感覚を楽しめます。
正常位よりも深く挿入でき、激しいピストンが可能な体位なので、男女ともに満足感が高くなりやすいのが特徴です。
詳しいやり方は後ほど紹介するので、ここでは、そんな後背位のメリットとデメリットを解説します。
メリットとデメリットをしっかりと把握したうえで、後背位でのセックスに臨みましょう。
後背位(バック)のメリット
セックスの体位のなかでも人気の後背位には、どのようなメリットがあるのかを見ていきます。
- SMっぽい感覚を楽しめる
- 正常位よりも深く挿入できる
- 表情を気にせず快感に集中できる
後背位は、男性が後ろから女性を攻める体勢になるので、男性から支配されているSMっぽい感覚を味わえます。
深い挿入感が得られ、女性の性感帯であるGスポットやポルチオにペニスが当たりやすく、快感を得やすい体位です。
パートナーに、セックスをしているときの表情を見られるのが恥ずかしいという女性もいますが、後背位だと顔を見られる心配がないので、表情を気にせず気持ち良さに集中できます。
後背位(バック)のデメリット
後背位にはさまざまなメリットがありますが、デメリットも確認しておきましょう。
- 女性に痛みが生じる可能性がある
- 身長差があると、上手くいかないことがある
- 相手の表情が見えないので、安心感を得にくい
奥まで挿入でき、激しいピストンができるのはメリットでもありますが、女性が痛みを感じることがあります。
特に、膣がお腹に近いほうに付いている上付きの女性は、痛みを感じる可能性が高いです。
痛い場合は、男性にゆっくりと動いてもらい、徐々に強く突くようにしてもらいましょう。
また、パートナー間の身長差が大きいと、腰の位置があわず、後背位の体勢をとるのが難しい場合があります。
後背位の体勢がとりにくい場合は、男性がベッドの脇から立った状態で挿入すると、腰の位置があいやすくなるので試してみてください。
さらに、後背位のセックスは「彼の表情が分からないから不安」「安心感が得にくい」という声が聞かれます。
この場合は、優しい声がけをしてもらったり、体の密着度を高めたりするなどの工夫をしてみましょう。
後背位(バック)のやり方をイラストつきで解説!
後背位でのセックスを試したことがある人でも、正しいやり方が分からなかったり、自信がなかったりする人もいるでしょう。
彼がなかなか後背位でのセックスをしてくれない場合は、もしかしたら彼も後背位のやり方に自信がないのかもしれません。
そこでここでは、後背位のやり方を①~④に分けて、イラストつきで解説します。
この機会に、後背位の正しいやり方を学んで、パートナーと共有してみてください。
①女性が男性に背を向けて、四つん這いになる
まずは、女性が男性に背中を向けて、四つん這いになります。
お尻を男性に向け、思い切ってグイっと突き出すのがポイントです。
四つん這いの姿勢を恥ずかしく感じる場合は、部屋を暗くするなどの工夫をしましょう。
お気に入りのアロマを焚いたり、気持ちの落ち着く音楽をかけたりして、リラックスできる雰囲気で行ってください。
②男性がゆっくりと奥まで挿入する
膣口の位置と濡れ具合を確認し、男性がゆっくりとペニスを奥まで挿入します。
正常位に比べて膣口の位置が分かりにくいので、前戯の段階で愛撫やクンニで確認しておいてもらうと、挿入がスムーズにいきます。
後背位は、ペニスが深く挿入されやすく、しっかりと濡れていないと痛みを感じることがあるので、膣のうるおいが足りない場合はローションなどを使っても良いでしょう。
③男性または女性が腰を動かす
ペニスを挿入できたら、男性が腰を動かしてピストンします。
すぐに腰を動かすと痛みが生じることがあるので、膣がペニスの形に馴染むまで待ってもらいましょう。
後背位のピストン運動には、腰だけを動かす方法と、お尻に力を入れて体を反らす方法の2種類があります。
腰だけを動かす場合、前後にリズミカルに腰を振ったり、たまに左右に動かしたり、スピードや強さに強弱をつけたりします。
お尻に力を入れて体を反らす場合は、膣の奥にある性感帯のポルチオに当てるのを意識してもらいましょう。
ただし、ポルチオが開発されていない場合は痛みを感じることがあるので、痛いときは我慢せずパートナーに伝えるようにしてください。
また、後背位は女性も腰を動かせる体位なので、彼のリズムにあわせて一緒に腰を前後に動かすことで、一体感とさらなる快感が生まれます。
④ペニスの位置を調整しながら続ける
後背位はペニスを奥まで挿入でき、男性も女性も強い刺激を得やすい体位です。
しかし、ペニスが大きかったり、膣が浅かったりすると、女性に痛みが生じることがあります。
また、女性の膣が上付きか下付きかや、男女の体格差などによっても痛みを感じることがあるので、注意が必要です。
痛い場合は、彼に「腰の位置を下げてほしい」「挿入を浅めにしてほしい」など正直に要望を伝えて、ペニスの位置を調整してもらいましょう。
お互いに気持ち良くなれるために、痛くない角度や位置、深さで、挿入やピストンをしてもらうことが大切です。
挿入しながらほかの性感帯に触れてもらうことで、膣の快感が増すこともあるので、彼に耳や胸などを愛撫しながら、ピストンしてもらうのもおすすめです。
後背位(バック)のバリエーションと工夫のしかた
後背位には、基本的なやり方以外にも、さまざまなバリエーションがあります。
基本的なやり方があわない人や、いつもの後背位に飽きたという人は、ほかの後背位を試してみることをおすすめします。
ここでは、後背位の4つの種類を解説します。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
通常の後背位(バック)
女性が四つん這いになり、男性が後ろから挿入する基本の後背位に、ちょっとした工夫を加えることで、いつもと違った刺激や快感を得られます。
ここでは、通常の後背位の工夫のしかたを、イラストつきで紹介します。
女性が肩の下に手か肘をつく(通常の後背位)
まずは、通常の後背位の姿勢をおさらいしましょう。
女性が頭をベッドにつける
女性が、お尻を男性のほうに大きく突き出すのがポイントです。
女性がお尻に手を伸ばし、結合部を広げて見せる
2人の結合部が見えることで、男性の興奮はさらに高まるでしょう。
女性が頭を床についた状態で、両手首を男性が持つ
女性は後ろに手を縛られているような姿勢になるので、男性に支配されているような感覚を楽しめます。
男性が女性の両腕の肘を持つ
女性が足を閉じると、膣の締め付けがアップするのでおすすめです。
女性の左腕の肘付近を男性が右腕で持ち(またはその左右逆)、女性が男性のほうを振り向く
相手の感じている表情を見ることで、さらに興奮できるでしょう。
このように、通常の後背位にもさまざまな工夫のしかたがあるので、パートナーと話しあってお互いの好きなやり方を知っておくと良いでしょう。
思い切って、普段と違う後背位のやり方を彼に提案してみてください。
正座バック(ロールスロイス)
女性が上半身を起こした状態で、男性が腰を動かす後背位です。
まずは、通常の後背位で挿入したあとに、女性が上半身を起こし、男性が両足で女性の膝を閉じます。
男性に腕を支えてもらいながら、女性が膝立ちになったら、ピストンを開始します。
男性は深い挿入感ときつい締め付け感が得られ、女性はGスポットやポルチオを刺激されやすく、男女ともに強い快感を得られる体位です。
ただし慣れていないとペニスが抜けやすかったり、深く挿入できることから、女性が痛みを感じやすかったりするので、注意が必要です。
挿入後に、ペニスが膣に馴染むまで腰を振るのを待ってもらい、ピストンもすぐに激しくせずに、はじめはゆっくり動いてもらうようにしましょう。
立ちバック
男性も女性も、立ったまま行う後背位です。
女性が壁などに手をつき、お尻を突き出した状態で男性が後ろから挿入します。
男性は支配欲が満たされ、視覚的にも興奮しやすい体位で、女性も立ったままセックスを行うという非日常感に、興奮を覚える人は多いでしょう。
立って行うので、シャワールームやキッチンなど、場所を選ばずにセックスできるのもメリットの1つです。
ただし、ペニスが抜けやすいことに加え、女性が痛みや疲れを感じやすい体位でもあります。
痛かったり、体勢を維持するのに疲れを感じたりしたら、我慢せず彼に伝えるようにしましょう。
立ちバックは、基本のやり方以外にも、ちょっとした工夫を加えることで、より刺激的に楽しめます。
ここでは、基本のやり方に加えて、立ちバックの工夫のしかたをイラストつきで解説します。
男女とも立った状態で、女性は壁などに手をつく(基本の立ちバック)
女性がお尻を大きく突き出すことで、男性が挿入しやすくなります。
なお、基本の立ちバックについては以下の記事で詳しく解説しています。
女性がベッドや机などに手をついて前屈する
女性が前屈みになることで、男女ともにより深い快感を得られます。
女性が片足を机や椅子、ベッドなどの上にあげて、片足立ちのようになる
女性が片足をあげることで、ペニスを奥まで挿入しやすくなります。
女性が椅子やベッドの上に乗り、男性が立った状態になる
男女の身長差がある場合に、腰の位置をあわせやすくなります。
メリット・デメリットを理解したうえで、ぜひ非日常感を味わえる立ちバックでのセックスに、挑戦してみてください。
寝バック
女性がうつ伏せになった状態で、男性が覆いかぶさって行う後背位です。
女性がうつ伏せになり、軽く足を開いたら、男性が後ろから挿入します。
挿入後に女性が足を閉じると、膣の締め付けがきつくなり、男性が快感を得やすくなります。
女性は寝たまま行えるので、体力の消耗が少なく、快感に集中しやすいのが特徴です。
基本の後背位より密着度が高くなるので、お互いに相手を感じやすく、女性にとっては安心感を得やすい体位といえるでしょう。
ただし、ペニスが抜けやすく、挿入も浅くなってしまうので、ゆるく長く相手とつながっていたいときにおすすめです。
なお、寝バックについては以下の記事で詳しく解説しています。
後背位(バック)で気持ち良くセックスするためコツ
体勢を変えること以外にも、ちょっとした工夫を加えることで、後背位でのセックスをさらに気持ち良くできます。
ここでは、後背位で気持ち良くセックスするためのコツを7つ紹介します。
「後背位でのセックスに飽きてきた」「いつもと違う後背位のセックスを楽しみたい」という人は、ぜひ試してみてください。
腰の位置をあわせる
男性と女性の身長差がある場合、挿入やピストン運動が上手くいかずに、気持ち良さが減退してしまうことがあります。
男女の腰の位置があっていない状態でピストンをすると、お互いに違和感があり、快感に集中できません。
この場合は、女性がベッドの上で四つん這いになり、男性がベッドサイトから立ったまま挿入すると、腰の位置をあわせやすくなります。
また身長差に問題がない場合でも、手や肘で体を支えなければならない後背位は女性が疲れやすく、体勢が崩れて腰の位置がずれてしまうことがあります。
疲れやすい場合は、パートナーに疲れにくい寝バックの体勢を提案するなどして、腰の位置がずれない工夫をしましょう。
足を閉じる
後背位で挿入したあとに女性が足を閉じることで、膣の締まりが良くなり、男性をさらなる興奮に導けます。
ペニスを奥まで挿入でき、快感を得やすい後背位で、女性の膣がキュッと締まっていると、男性はさらに嬉しくなることでしょう。
彼を喜ばせられるだけでなく、足を閉じて膣の締まりをきつくすることで、女性自身もいつもと違った快感を得られるのでおすすめです。
ぜひ、普段と違う刺激や快感を得るための工夫として、取り入れてみてください。
肩を押さえてもらう
女性が疲れやすかったり、体勢が崩れやすかったりする場合は、男性に肩を押さえてもらうと、体勢を維持しやすくなります。
男女ともに快感を得やすい後背位ですが、体勢が不安定になりやすい体位でもあります。
より深い快感を得るためには、体をしっかり固定して、安定した状態でピストンすることが大切です。
「疲れてきたな」と感じたときは、彼に「肩を押さえてもらえないかな」とお願いしてみましょう。
男性にあわせて腰を動かしてみる
男性が主導権を握るイメージが強い後背位ですが、女性が腰を動かしやすい体位でもあります。
男性の腰の動きにあわせて一緒に腰を動かしてみることで、一体感が生まれ、より強い快感を得られるでしょう。
腰を動かすときは足を広げて、男性のリズムにあわせて腰を前後に振ってみてください。
慣れてきたら、自分の気持ち良いポイントに彼のペニスを導くように動かしてみたり、腰の位置を高くしたりしてみましょう。
彼女が腰を振ってくれることで、彼は視覚的にも興奮でき、より刺激的な後背位のセックスを楽しめます。
ほかの性感帯を触ってみる、触ってもらう
後背位は、挿入しているときに、手でほかの性感帯を刺激しやすい体位です。
挿入中にほかの性感帯を刺激されると、膣の快感が高まり、より興奮できるといわれています。
自分で胸やクリトリスを触っても、彼にお願いして触ってもらっても良いでしょう。
特に、乳首やクリトリスの周りを焦らすように刺激されると、強い興奮を覚える女性が多いです。
彼に直接伝えるのが恥ずかしい人もいるかもしれませんが、彼女にエッチなお願いをされると、男性は嬉しくなるものです。
恥ずかしがらずに「クリを撫でてほしい」「胸に触って」など、彼にお願いしてみましょう。
鏡の前でプレイする
後背位は、お互いの顔が見えない体位なので、相手の興奮している顔が見たいという人には、少し物足りないかもしれません。
後背位で相手の顔が見たい場合は、鏡の前でプレイすることで、鏡に映る相手の表情を見られます。
相手の表情だけでなく、自分自身が感じている姿を見ることで、興奮を覚える人もいるでしょう。
セックスをしている姿を鏡に映すこと自体がエロティックなので、普段と違う刺激的なシチュエーションで楽しみたいときにおすすめです。
服や下着を身に着けたままプレイする
服や下着からチラ見えする女性の肌に、男性は興奮します。
後背位でのセックスに必要な部分だけを脱いで、あとは身に着けたままプレイしてみると、いつもと違う感覚を味わえます。
ブラをずらしたままにしておいたり、Tバックをずらした状態で挿入したりするのも良いでしょう。
あえて服や下着を着けたままプレイすることで、新鮮で刺激的なセックスを楽しめるでしょう。
後背位(バック)でパートナーの男性を興奮させるには?
後背位でのセックスは男性に身を任せてしまいがちですが、大好きな彼にもっと興奮してもらいたいという女性も多いでしょう。
そこでここでは、後背位のセックスで、パートナーの男性をさらに興奮させるテクニックを紹介します。
「彼にもっと気持ち良くなってもらいたい」「セックス中に彼に愛情を伝えたい」という人は、参考にしてみてください。
首筋、背中、お尻のケアをする
後背位は、男性が女性の首筋や背中、お尻を間近で見られる体位です。
大好きな彼に喜んでもらうためにも、普段からボディケアを怠らず、ツルツル、スベスベの肌をキープしましょう。
首筋のケア
産毛の処理とお風呂上りの保湿が大切です。
産毛の処理は除毛クリームでできますが、自分で行うのが難しい場合は、理容室などでシェービングをしてもらうと良いでしょう。
背中
保湿ケアに加えて、ニキビや吹き出物にも気を付けてください。
背中のニキビケアは、汗をこまめに拭いて清潔を保つことが大切ですが、ニキビや吹き出物を繰り返す場合は、皮膚科で専門医に相談することをおすすめします。
お尻
後背位は、男性からお尻が丸見えになる体位なので、お尻のケアは特に念入りに行いましょう。
ムダ毛の処理や保湿に加え、専用のボディソープを使い、黒ずみや匂いのケアをすると良いでしょう。
また、栄養バランスのとれた食事や適度な運動、ストレッチも美しい肌を保つのに必須なので、ぜひ普段の生活で気を付けてみてください。
甘い言葉をかける
後背位は、お互いの顔が見えない体位なので「気持ち良い」「もっと突いてほしい」などの言葉をかけることで、彼に感じていることをアピールできます。
彼女からのエロティックな言葉を聞くことで、彼は嬉しくなり、さらに興奮できることでしょう。
普段あまり愛情表現をしていない人は、「大好き」「ずっと、そばにいたい」など甘い言葉をかけてみてください。
2人の体がつながっているときに甘い言葉をかけることで、さらなるつながりや愛情を感じられるでしょう。
キスやハグをする
男性に背中を向けた状態で行う後背位は、キスやハグがしにくい体位です。
キスをするには、正座バックや寝バックのときに、体を男性のほうに振り向く必要があります。
ハグは女性からするのは難しいので、彼に後ろからギュッとバックハグをしてもらいましょう。
背中を向けて行う後背位にキスやハグを取り入れることで、積極的に愛情を表現でき、セックスの濃度も濃くなります。
彼の体をなめるなど愛撫する
後背位でのセックスの合間に、彼の体に触ったり、なめたりして愛撫してみましょう。
男性も女性と同じように、触られたり、なめられたりすると、気持ち良く感じる場合が多いです。
ただし、乳首をなめられるのが苦手だったり、首筋を触られるのが好きではなかったりする男性もいるので、彼の反応を見ながらゆっくりと愛撫するようにしましょう。
【まとめ】後背位(バック)はコツを押さえれば、とっても気持ち良くなれる!
奥まで挿入でき、野性的な感覚を味わえる後背位は、コツを押さえて行えば、男女ともにとても気持ち良くなれる体位です。
後背位でのセックスをあまり試したことがない人は、背中やお尻のケアを入念に行って、彼を誘ってみてはいかがでしょうか。
基本の後背位に慣れたら、本記事で紹介した工夫を取り入れて、変化をつけた後背位に挑戦してみると、さらなる刺激と快感を得られるでしょう。
彼とコミュニケーションをとりながら、お互いが気持ち良くなれる後背位の姿勢や、やり方を探してみてください。